顧客コミュニケーション(施主向け)

住宅省エネ2024キャンペーンで約2.4万人分の情報漏洩の可能性|施主への影響と今すぐできる対策

8分監修:潟沼勇気
住宅省エネ2024キャンペーンで約2.4万人分の情報漏洩の可能性|施主への影響と今すぐできる対策

国の住宅補助金「住宅省エネ2024キャンペーン」の事務局システムが外部から不正に操作され、登録事業者の個人情報23,918名分(16,950事業者、速報値)が漏洩した可能性があると、国土交通省・経済産業省・環境省が2026年10月20日に発表しました[1][2]。

先に結論をお伝えすると、補助金を使って家を建てた・リフォームした施主(消費者)の個人情報の漏洩は、2026年11月6日時点で確認されていません。一方で、住宅会社の担当者名やメールアドレスが漏れた可能性があるため、住宅会社や国、事務局を装った連絡には注意が必要です。

この記事では、公式発表で確認できた事実と、まだわかっていないことを分けて整理します。そのうえで、家を建てた人・これから建てる人がそれぞれ何を確認すればよいかを解説します。

何が起きたのか

公式発表の内容

国土交通省、経済産業省、環境省は2026年10月20日、補助金事務局の(株)博報堂が運営するシステムが外部から不正に操作され、登録事業者の情報が漏洩した可能性があると同時に発表しました[1][2][5]。

「住宅省エネ2024キャンペーン」は、次の4つの補助事業をまとめた呼び名です[2]。

  • 子育てエコホーム支援事業(国土交通省)
  • 先進的窓リノベ2024事業(環境省)
  • 給湯省エネ2024事業(経済産業省)
  • 賃貸集合給湯省エネ2024事業(経済産業省)
項目発表内容
発表日2026年10月20日(3省の同時発表)
事務局(株)博報堂
原因事務局のシステムへの外部からの不正操作。原因と詳しい被害状況は同社が調査中
漏洩した可能性がある人数23,918名・16,950事業者(速報値)
施主(消費者)の情報漏洩は確認されていない
ほかの年度の補助事業「住宅省エネ2026キャンペーン」などの登録事業者情報の漏洩はないことを確認
事務局の対応すべてのシステム機能を停止し、登録事業者に個別に謝罪と注意喚起の連絡

漏洩した可能性がある情報と、漏洩していないとされる情報

事務局の公式ホームページでは、対象の情報が次のように整理されています[3]。

区分内容
漏洩した可能性がある情報法人代表者の氏名・肩書、個人事業主の氏名・住所、補助金担当者(各社1名の統括アカウント担当者)の氏名・部署・役職と、業務で使う住所・電話番号・メールアドレス
漏洩していないとされる情報登録事業者の補助金振込口座、代表者の電話番号・メールアドレス・住所、一般消費者(共同事業者)の個人情報

この補助事業では、施主は住宅会社などの「共同事業者」という立場で、申請手続きは登録事業者が行います。今回、漏洩した可能性があるのは手続きを担った事業者側の情報で、施主の氏名や住所が含まれたとは発表されていません[2][3]。

わかっていることと、まだわかっていないこと

2026年11月6日に事務局のお知らせ一覧を確認したところ、10月20日より後の続報は掲載されていませんでした[4]。

区分内容
わかっていること不正操作があったこと、対象の情報の種類、速報値の人数、施主の情報の漏洩は確認されていないこと、2026年キャンペーンの登録事業者情報は漏洩していないこと
まだわかっていないこと不正操作の手口と発生時期、漏洩した人数の確定値、システムの再開日、悪用された被害の有無

人数については、重複登録や担当者の変更による追加登録の有無も含めて調査中と書かれています[3]。数字が変わる可能性がある前提で読んでください。

なお、施主の情報について国の発表は「現時点において漏洩は確認されていない」という表現です[1][2]。調査中の段階なので、MHHとしては「今後も漏れていないと確定した」とまでは受け取らず、続報を確認するのがよいと考えています。

家を建てる人・建てた人への影響

2024年の補助金を使って家を建てた・リフォームした人

施主ご自身の個人情報の漏洩は確認されていません[1]。ただし、依頼した住宅会社の補助金担当者の名前やメールアドレスが漏れた可能性はあります。

事務局は、事業者名を使った住宅所有者への不正な営業や、国・事務局を装ったメールや電話が来るおそれがあると注意を呼びかけています[3]。たとえば、担当者の実名を名乗り「補助金の手続きに追加の確認が必要」「振込先が変わった」などと連絡してくる手口が考えられます。実名や会社名が正しいだけで本物と判断しないことが大切です。

これから住宅省エネ2026キャンペーンを使う人

「住宅省エネ2026キャンペーン」の登録事業者情報の漏洩はないと、国が確認しています[1]。今回の件を理由に、2026年の補助金の利用をやめる必要はありません。

2026年キャンペーンの第2期の申請期限は2026年12月31日で、予算の上限に達した時点で受付が終わります[6]。打ち合わせ中の方は、自分の住宅が補助金の対象か、申請のスケジュールが間に合うかを住宅会社に確認しておきましょう。

マンション11階以上で、子育てエコホームの完了報告を待っている人

2024年キャンペーンのシステムは停止中です。事務局は、11階以上の住宅の完了報告の提出期限は変更なく2027年2月28日の予定としています。不備を直す期限は、システムの点検が終わったあとに改めて設定するとしています[3]。対象の方は、販売会社や施工会社に今後の進め方を確認してください。

影響を受けやすい人・受けにくい人

立場影響主な注意点
2024年の補助金を使った施主本人情報の漏洩は未確認。担当者名を使ったなりすましの連絡に注意振込先の変更、個人情報の確認を求める連絡
2024年キャンペーンに登録していた住宅会社・工務店代表者・担当者の情報が漏洩した可能性ありスパムメール、会社名をかたった営業
マンション11階以上で完了報告待ちの人システム停止で手続きの再開待ち不備を直す期限の再設定
住宅省エネ2026キャンペーンを使う人登録事業者情報の漏洩はないと確認済み予算と申請期限の確認
まだ補助金を使っていない人今回の漏洩の直接の対象ではない補助金をうたう不審な勧誘

今すぐ確認することと、住宅会社への質問

不審な連絡の見分け方と対処

事務局は「アカウントID・パスワードや登録した口座情報などを尋ねることはない」と明記しています[3]。次のような連絡が来たら、その場で対応しないでください。

  • メールやSMSに書かれたURLを開かない。添付ファイルも開かない
  • ID・パスワード、口座番号、マイナンバーなどを聞かれても答えない
  • 「振込先が変わった」「補助金の返金が必要」という連絡は、契約書や名刺に書かれた番号に自分から電話して確認する
  • 補助金を理由に急いで契約や工事を迫る営業には、その場で返事をしない

不安な場合の問い合わせ先は次のとおりです[2][3]。

  • 住宅省エネ2024キャンペーン事務局 電話相談窓口:0570-062-065(平日9:00〜17:00)
  • 住まいるダイヤル((公財)住宅リフォーム・紛争処理支援センター):03-3556-5147(10:00〜17:00)

住宅会社の担当者に聞いておきたい質問

2024年の補助金を使った人、またはこれから使う人は、次の点を担当者に確認しておくと安心です。

  • 御社は2024年キャンペーンの登録事業者で、事務局から漏洩の連絡を受けていますか
  • 補助金の件で、御社から施主に電話やメールをすることはありますか。あるならどの番号・アドレスからですか
  • 振込先を変える場合は、どのような方法で連絡がありますか
  • 2026年キャンペーンの補助金は、私たちの住宅のスケジュールで間に合いますか

私なら、まず「振込先の変更は書面か対面でしか伝えない」というルールを住宅会社と決めておきます。なりすましの連絡が来ても、迷わず断れるからです。

まとめ

今回、漏洩した可能性があるのは、住宅省エネ2024キャンペーンに登録した住宅会社など事業者側の情報で、施主の個人情報の漏洩は2026年11月6日時点で確認されていません。2026年キャンペーンの登録事業者情報も漏洩していないと発表されています。

施主が気をつけたいのは、漏れた担当者名や会社名を使ったなりすましの連絡です。振込先の変更や個人情報の確認を求められたら、契約書や名刺に書かれた連絡先に自分から確認してください。住宅会社とは、連絡方法と振込先を変えるときの手順を、あらかじめ決めておくと安心です。

確定値やシステムの再開日は、今後、事務局の公式ホームページで公表される予定です。補助金を使う予定の方は、続報と2026年キャンペーンの申請期限をあわせて確認しましょう。

よくある質問

2024年に補助金を使いましたが、何か手続きは必要ですか?

国の発表では、施主の情報の漏洩は確認されていないため、施主が行う手続きは示されていません[1]。不審な連絡に注意し、事務局の公式ホームページで続報を確認してください。

事務局からメールが届きました。本物ですか?

事務局は2026年10月20日に、登録事業者へ「info@jutaku-shoene.jp」からお知らせのメールを送ったと公表しています[3]。ただし、送信元のアドレスは偽装されることがあります。リンクを開かず、公式ホームページを自分で開いて内容を確認してください。

2027年の補助金にも影響はありますか?

2026年11月6日時点で、今回の件が来年度以降の補助事業に与える影響は公表されていません。新しい発表が出たら、内容を確認してから資金計画に反映しましょう。

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