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大和ハウス「GRAN SESSION」とは?性能・価格と住友林業・積水ハウスとの比較

8分監修:潟沼勇気
大和ハウス「GRAN SESSION」とは?性能・価格と住友林業・積水ハウスとの比較

大和ハウス工業は2026年10月1日、木造戸建住宅の新商品「GRAN SESSION(グラン セッション)」を発売しました。約200種類のベースプランから間取りを選び、担当者と相談しながら調整していく商品です。断熱等性能等級6と天井高2.6mが標準仕様になっています。[1][2]

この記事では、2026年11月5日時点で確認できた公式情報をもとに、GRAN SESSIONの性能・価格・販売地域・保証を整理します。あわせて、よく比較される住友林業の「Forest Selection」と積水ハウスの木造「シャーウッド」の特徴も紹介し、見積り前に担当者へ確認したい点をまとめます。

GRAN SESSIONはどんな商品か

発売日・販売地域・販売目標

大和ハウス工業のニュースリリースによると、GRAN SESSIONの発売日は2026年10月1日、構造は木造軸組工法(平屋建て・2階建て)、販売目標は年間500棟です。[1]

販売地域は次の22都府県です(離島・一部エリアを除く)。[1]

地方対象の都府県
関東茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県
東海岐阜県、静岡県、愛知県、三重県
近畿滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県
中国・四国岡山県、広島県、香川県、愛媛県
九州福岡県、熊本県

北海道・東北・北陸・山梨県・長野県・沖縄県などは、このリストに入っていません。リストにない地域でまったく建てられないのかどうかは、リリースからはわかりません。対象外の地域で検討している方は、最寄りの営業所に確認してください。

「200種類のベースプラン+調整」という考え方

大和ハウス工業は、GRAN SESSIONを「対話型カスタム住宅『セッションオーダー』」と説明しています。商品ページのよくある質問では「プレミアム・セミオーダー」とも呼んでいます。[1][2]

ベースプランは約200種類です。そこから、次のような調整ができるとされています。[1][2]

  • 建物の配置、間取り、屋根形状、外観の調整
  • LDKを広くする、ヌックや収納を設ける
  • 切妻屋根・寄棟屋根・陸屋根から選ぶ
  • バルコニーやデザインウォール、室内外のカラーの変更
  • 建物の一部を拡張・縮小する
  • 付属棟の追加(リリースでは2カ所まで)、袖壁の追加

一方で、商品ページには「実際に対応できる内容は、敷地、間取り、建設地の法令などの条件によって異なります」とあります。変えられない項目の一覧は、公式資料では確認できませんでした。[2]

開発の背景として、リリースでは「プラン提案や価格の分かりやすさ」と「自由設計住宅の提案力」の両方を求めるニーズに着目し、木造戸建住宅の「新たな価格帯に対応する商品」として開発したと説明しています。[1] 想定する顧客には、子どもの独立をきっかけに建て替えを考える世帯や、土地探しから家づくりを始める子育て世帯が挙げられています。[1]

こんな人なら候補にしやすい

公式資料から読み取れる商品の性格をもとに、マイホームヒーローズとして整理すると次のとおりです。

  • 間取りを一から考えるより、たたき台のプランを見ながら決めたい人
  • 価格の見通しを早めにつかみたいが、外観や収納などは自分たちらしく調整したい人
  • 天井の高さや木の質感を重視しつつ、大手の木造住宅を比べたい人

反対に、敷地の形が特殊な場合や、構造上の大きな変更が必要な間取りを希望する場合は、ベースプランからの調整で対応できるかを早めに確認したほうがよいと考えています。

標準仕様と住宅性能

断熱:等級6が標準、等級7はオプション

GRAN SESSIONは断熱等性能等級6を標準仕様としています。建物の内側と外側の両方に断熱材を入れる「内外ダブル断熱」で、商品ページでは充填断熱・外張り断熱・遮熱技術を組み合わせると説明しています。[1][2]

ただし、条件があります。商品ページのよくある質問では「地域区分5〜7地域で等級6に対応」「間取りや仕様によっては達成できない場合があります」とされています。オプションで断熱等性能等級7にも対応しています。[2]

断熱等級は、国が定める住宅の断熱性能の段階で、数字が大きいほど断熱性が高い基準です。UA値(家全体からどれだけ熱が逃げるかを示す値)は、公式資料に記載がありませんでした。窓のサッシ・ガラスの種類も確認できませんでした。

換気は熱交換型の第一種換気システムが標準で、温度交換効率は84〜86%とされています。[1] 温度交換効率とは、換気するときに外の空気をどれだけ室温に近づけて取り込めるかを示す割合です。

構造と耐震:国産材の4寸柱、制震耐力壁はオプション

構造は木造軸組工法です。柱には4寸(120mm角)の国産構造用集成材を使い、独自の接合金物、面材耐力壁、剛床構造を組み合わせています。一邸ごとに構造解析を行うと説明されています。[1][2]

耐震面のオプションには、繰り返す地震による変形や構造体の損傷を抑える制震耐力壁「グランブレース」があります。[1][2]

一方、公式資料には「耐震等級3」などの等級の記載がありませんでした。耐震等級は、設計の計算によるものと、第三者機関の評価を取得したものとで扱いが異なります。検討する場合は「耐震等級はいくつか」「評価を取得するか、取得費用はいくらか」を担当者に確認してください。

天井高・内装・外壁

天井高は2.6mが基本です。梁を見せる折り上げ天井の部分は2.9mになり、リビングのある階は2.6mと2.4mから選べます。いずれも仕上がりの寸法で、建築基準法などの条件によって対応できない場合があります。[2]

内装には、厚さ2mmの天然木挽き板フロア「ライブナチュラルプレミアム」、突板の化粧天井やドアなど、木の質感を出す素材が使われています。[1][2] 外壁は、柄の深さが最大9mmの「深彫り外壁」です。[1][2]

太陽光発電や蓄電池の標準搭載の有無は、公式資料では確認できませんでした。

保証とアフター

保証の内容は次のとおりです。[1][2]

項目内容
初期保証30年(構造耐力上主要な部分・雨水の浸入を防止する部分)
延長30年目・45年目の有料メンテナンス工事で、15年ごとに延長。点検プログラムで60年まで
無料点検引き渡し後1カ月・1年・2年・5年目、以降5年ごと(30年以降の点検は有料)

30年目以降の延長には有料のメンテナンス工事が必要です。資金計画では、30年目前後に外装などの費用がかかる可能性を見込んでおくと安心です。

価格の目安と35坪の考え方

公式の試算プランは約4,413万円(税抜)

大和ハウス工業のリリースには、試算プラン(延床面積160.00㎡・48.40坪)の建物本体価格が約4,413万円(税抜)と書かれています。[1][3]

この数字を延床面積で割ると、次のようになります。これはマイホームヒーローズが計算した値で、大和ハウス工業が公表した坪単価ではありません。

項目金額
建物本体価格(税抜)約4,413万円
同(消費税10%を加えた場合)約4,854万円
1坪あたり(税抜)約91.2万円
1坪あたり(税込換算)約100.3万円

35坪にそのまま当てはめないほうがよい理由

仮に同じ坪単価で35坪にすると、建物本体は税抜で約3,191万円(税込換算で約3,510万円)になります。ただし、これは条件を置いた単純計算で、実際の見積りではありません。

一般に、キッチン・浴室・玄関などの費用は床面積が小さくなってもあまり減りません。そのため、延床面積が小さい家ほど坪単価は上がりやすい傾向があります。48坪のプランの坪単価を35坪に当てはめると、実際より安く見積もってしまうおそれがあります。

また、建物本体価格のほかに、次のような費用が別にかかります。いずれも敷地や地域で大きく変わるため、ここでは金額を示さず、見積りで確認する項目として挙げます。

  • 付帯工事(屋外の給排水工事、仮設工事など)
  • 地盤改良(地盤調査の結果による)
  • 外構工事
  • 設計料・確認申請などの費用
  • 住宅ローンの手数料・保証料、登記費用、火災保険などの諸費用
  • オプション(断熱等級7、制震耐力壁、天井高の変更、太陽光発電など)
  • 建て替えの場合は解体費、土地から探す場合は土地代と仲介手数料

「本体価格はいくらか」より、「建物と土地の総額で、月々いくらまでなら無理なく返せるか」から逆算すると、比較がぶれにくくなります。マイホームヒーローズでは、住宅ローンの返済を手取り収入の25%程度に収めることを初期検討の目安と考えています。審査の基準や安全を保証する数字ではないため、教育費や働き方の変化も含めて確認してください。

住友林業・積水ハウスとの比較

GRAN SESSIONを検討する人がよく比べる候補として、住友林業と積水ハウスの木造住宅を取り上げます。どの会社にも良い点があり、どれが合うかは土地・予算・好みで変わります。

比較表(2026年11月5日確認)

→ 横にスクロールできます

項目大和ハウス GRAN SESSION住友林業 Forest Selection積水ハウス シャーウッド
商品の性格約200種類のベースプランを調整するセミオーダー1,000を超える間取りから選び、こだわりをオーダーで加える木造1〜3階建ての自由設計
構法木造軸組工法、4寸の国産構造用集成材ビッグフレーム(BF)構法シャーウッド構法(木造軸組で型式認定を取得)
断熱等級6が標準(5〜7地域、条件あり)、等級7はオプションすべての地域で断熱等級6に対応地域に合わせた断熱仕様(等級の数値の記載なし)
特徴的な仕様天井高2.6m標準、深彫り外壁幅560mmの柱「ビッグコラム」による大開口陶版外壁「ベルバーン」、SAJサッシ標準(一部除く)
初期保証30年30年30年(10年・20年点検の実施が条件)
延長有料メンテナンスで最長60年有料メンテナンスで最長60年有料点検・有償工事で建物がある限り延長可能(ユートラスシステム)
公式の価格表示試算プランの本体価格あり公式ページで確認できず公式ページで確認できず

出典:大和ハウス工業[1][2]、住友林業[4][5][6][7][8]、積水ハウス[9][10][11][12][13]

住友林業 Forest Selectionの良い点

Forest Selectionは、1,000を超える間取りから選び、自分たちのこだわりをオーダーで加えるセミオーダー型の商品です。[4] 「たたき台のプランから選ぶ」という点ではGRAN SESSIONと考え方が近く、直接比べやすい商品です。

住友林業の構法は、幅560mmの柱「ビッグコラム」を使うビッグフレーム(BF)構法です。柱と梁の接合部の実験で壁倍率22.4倍相当を確認したと公表しています。[5][6] 断熱は、すべての地域で断熱等級6に対応しているとしています。[7] 保証は初期30年で、有料メンテナンス工事を住友林業で行えば最長60年まで延長できます(2020年4月1日以降の契約が対象)。[8]

木の質感や大開口を重視する人にとって、検討する価値の高い会社です。Forest Selectionの価格の考え方は、内部リンク先の記事で詳しく解説しています。

積水ハウス シャーウッドの良い点

シャーウッドは、積水ハウスの木造住宅です。木造軸組構法で唯一、「性能規定」の運用で型式認定を取得している構法だと説明しています。[10] 外壁には、約1,100℃で焼き上げる陶版外壁「ベルバーン」を使えます。積水ハウスは、ベルバーンを「半永久的に色褪せしない60年以上耐用」と説明しています。[10][11] 窓は、アルゴンガスを封入した超高断熱アルミ樹脂複合サッシ(SAJサッシ)が標準です(一部サッシを除く)。[12]

保証は初期30年で、その後も有料点検・有償工事を行えば、建物がある限り延長できるとしています(2018年4月1日以降の契約が対象)。[13] 外壁の質感や長期の保証体制を重視する人に、候補として検討しやすい会社です。

比べるときにそろえたい条件

3社は商品の考え方が違うため、坪単価を並べるだけでは公平に比べられません。私なら、まず次の条件をそろえて見積りを依頼します。

  1. 延床面積と間取りの大きさ(同じ坪数・同じ部屋数)
  2. 断熱等級と窓の仕様(等級6でそろえるか、7にするか)
  3. 耐震等級と評価取得の有無
  4. 天井高、外壁、床材など見た目に関わる仕様
  5. 本体価格に含まれる範囲(照明・カーテン・空調・付帯工事の扱い)
  6. 30年目以降の保証延長にかかるメンテナンス費用の目安

GRAN SESSIONは新商品のため、2026年11月5日時点で、施主の体験談は確認できていません。口コミで判断するより、展示場や見学会で天井高・床材・外壁の質感を実際に見て、そのうえで見積りの条件をそろえることを優先してください。

契約前に担当者へ聞きたい質問

GRAN SESSIONを検討するときは、次の質問を担当者に確認すると、比較の精度が上がります。

確認したいこと質問の例
建築地私たちの建築予定地は販売地域に入っていますか?
変更できる範囲ベースプランから変えられない部分はどこですか?変更すると価格はどう変わりますか?
断熱このプランで断熱等級6を満たせますか?UA値はいくつですか?窓の仕様は何ですか?
耐震耐震等級はいくつですか?評価を取得しますか?費用はいくらですか?
価格35坪前後のプランで、本体・付帯工事・諸費用を含めた総額の目安はいくらですか?
オプション等級7、グランブレース、太陽光発電を付けると、それぞれいくら上がりますか?
保証30年目・45年目のメンテナンス工事は、どんな内容でいくらくらいかかりますか?

回答は口頭だけでなく、見積書や仕様書に書いてもらうと、他社と比べやすくなります。

まとめ

GRAN SESSIONは、たたき台のプランから自分たちらしく調整したい人に向いた、大和ハウス工業の新しい木造住宅です。断熱等級6と天井高2.6mが標準で、価格の見通しを立てやすい点が特徴です。一方で、販売地域が22都府県に限られることや、耐震等級・UA値・窓の仕様が公式資料では確認できないことには注意が必要です。

次にやることは3つです。

  1. 建築予定地が販売地域に入っているかを確認する
  2. 35坪前後など自分たちの希望に近い条件で、総額の見積りを依頼する
  3. 住友林業・積水ハウスなどの候補とも、延床面積・断熱等級・耐震等級をそろえて比べる

マイホームヒーローズなら、GRAN SESSIONや住友林業・積水ハウスに加えて、条件に合う比較候補をさらに3社ほど一緒に整理できます。

よくある質問

GRAN SESSIONは自由設計ですか?

完全な自由設計ではなく、約200種類のベースプランをもとに、間取り・屋根・外観・カラーなどを調整するセミオーダー型の商品です。どこまで変えられるかは敷地や法令の条件で変わります。[1][2]

GRAN SESSIONの坪単価はいくらですか?

公式の坪単価は公表されていません。試算プラン(48.40坪)の建物本体価格は約4,413万円(税抜)で、坪数で割ると税抜で約91万円です。付帯工事や諸費用は含まれず、延床面積が小さいと坪単価は上がりやすくなります。[1]

北海道や東北でも建てられますか?

リリースの販売地域は関東・東海・近畿・中国・四国・九州の22都府県です。北海道・東北・北陸・沖縄などは含まれていません。対象外の地域で検討している場合は、最寄りの営業所に確認してください。[1]

断熱等級7にできますか?

オプションで断熱等性能等級7に対応しています。費用や、希望する間取りで等級7を満たせるかは、プランごとに確認が必要です。[2]

出典・情報源と検証方法を見る