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ヤマダホームズのDANパネルとは?耐震性・断熱性能と契約前の確認点

8分監修:潟沼勇気
ヤマダホームズのDANパネルとは?耐震性・断熱性能と契約前の確認点

ヤマダホームズの「DANパネル」は、木質接着パネルの技術と在来軸組工法を組み合わせた、壁倍率4.9のオリジナル耐力壁です。耐震性を確保しながら、開放的な間取りを提案しやすくすることを狙っています。yamada-denki.jp

2026年10月8日にHousing Tribune Onlineで紹介されましたが、公式発表は同年6月17日。注文住宅「RASIO」のラインアップには、6月から加わっています。htonline.sohjusha.co.jp

検討するときに大切なのは、工法の特徴を自分たちの間取り・仕様・見積りに落とし込むことです。この記事では、DANパネルの性能と、住宅展示場や契約前に確認したいポイントを整理します。

DANパネルとは?接着パネルと在来軸組を組み合わせた工法

柱と梁の間に、接着技術を使った耐力壁を納める

DANパネルには、エス・バイ・エル時代から継承した木質パネルの接着技術が使われています。

合板と内部の木製の桟を接着して一体化したパネルを、柱と柱の間に配置する仕組みです。同社は、パネルの面に力を分散させることで、地震に抵抗する性能を高めると説明しています。yamada-denki.jp

Housing Tribune Onlineでは「第3の工法」と紹介されています。これは、従来の木質接着パネル工法と在来軸組工法を融合した同社の位置付けであり、記事では具体的な構造と性能に着目して比較します。htonline.sohjusha.co.jp

公表されている主な性能と採用商品

項目公表内容
耐力壁の名称DANパネル
壁倍率4.9
国土交通大臣認定番号FRM-0777
対象商品RASIO(ラシオ)
ラインアップへの追加時期2026年6月
断熱性能の説明断熱等級6・UA値0.39相当
パネルの断熱仕様フェノールフォーム90mm(30mm+60mm)
施工上の特徴床の構造用合板を先に施工する「床勝ち仕様」

以上は、公式発表と公式商品ページで確認できる内容です。商品名がRASIOでも、提案にDANパネルが含まれるか、どの部位に採用されるかは仕様書で確認しましょう。yamada-denki.jp

壁倍率4.9と耐震等級3は、何が違う?

壁倍率は耐力壁、耐震等級は住宅の性能を評価する

壁倍率は、地震や風による横方向の力に抵抗する壁の性能を表す指標です。壁量を確認する際には、壁倍率と壁の長さを使って、各階・各方向の壁量を集計します。mlit.go.jp一方、耐震等級は住宅の構造の安定に関する評価です。耐震等級3のうち「構造躯体の倒壊等防止」は、建築基準法で想定する極めてまれな地震力の1.5倍に対して、倒壊・崩壊等しない程度の性能を示します。mlit.go.jp

比較項目壁倍率耐震等級
着目する対象耐力壁の性能住宅の構造性能
DANパネルの説明壁倍率4.9耐震等級3を確保しながら間取りを提案できると説明
検討者が確認すること採用する壁の仕様と配置自分のプランの等級、確認方法、評価書の有無

壁倍率4.9という数字だけで、家全体が一般的な住宅の4.9倍の地震に耐えられるとは判断できません。

ヤマダホームズは耐震等級3と開放的な間取りの両立を掲げています。商談では、希望のプランについて、壁の配置や接合部、床・基礎を含めてどのように安全性を確認するのか説明を受けましょう。yamada-denki.jp

社内試験の数値と、認定された壁倍率を分けて読む

報道では、社内試験で最大耐力が6.2倍相当だったと紹介されています。一方、公式発表の認定壁倍率は4.9です。htonline.sohjusha.co.jp試験で得た最大耐力と、設計で使用する認定壁倍率は役割が異なります。見積りや設計の比較では、認定条件に沿った仕様が採用されているかを確認してください。

また、壁単体の試験結果を見る際には、住宅全体を揺らす実験なのか、壁に力を加える試験なのかも確認すると、結果の意味を理解しやすくなります。

断熱等級6・UA値0.39相当は、どう評価する?

断熱等級6の基準は地域によって変わる

公式資料では、工場で断熱材を組み込んだパネルを製作し、断熱等級6・UA値0.39相当の住まいを提供すると説明しています。公式ページには、フェノールフォーム90mmの仕様も掲載されています。yamada-denki.jp UA値は、外壁や窓などを通した熱の出入りのしやすさを表し、値が小さいほど断熱性能が高い指標です。断熱等級6のUA値基準は、建築地の地域区分によって異なります。mlit.go.jp

地域区分断熱等級6のUA値基準
1〜3地域0.28以下
4地域0.34以下
5〜7地域0.46以下

単位はW/(㎡・K)です。8地域にはUA値の基準がなく、日射に関する基準で評価します。また、5〜7地域でも、冷房期の平均日射熱取得率など所定の条件を満たす必要があります。mlit.go.jp UA値0.39は5〜7地域の等級6のUA値基準を満たす水準ですが、全国一律に等級6となる数値ではありません。

建築地の地域区分と、自分たちのプランで計算したUA値・該当する日射取得率を確認しましょう。

壁の断熱材だけで、家の断熱性能は決まらない

家全体の断熱性能を確認する際には、壁に加えて、屋根・天井、床・基礎、窓、玄関ドアなどの仕様も必要です。mlit.go.jpたとえば、大きな窓を希望するなら、その窓を採用した状態で等級6を満たす仕様と費用を出してもらうと比較しやすくなります。

確認したいのは、次の項目です。

  • 提案プランのUA値と計算に使った仕様
  • 窓のサッシ・ガラス・サイズ
  • 屋根・天井、床・基礎の断熱材と厚さ
  • 気密測定の実施有無と、測定する時期
  • 夏の日差しを遮る庇や窓まわりの計画

気密性能を表すC値は、建てられた住宅の隙間を測定して求める指標です。断熱性能の説明と併せて、実際の施工をどう確認するかも聞いておきましょう。juutakuseisaku1.metro.tokyo.lg.jp

開放的な間取りと施工品質に、どんなメリットがある?

内部の耐力壁を減らす提案につながる

同社は、外周部の耐力壁を強化することで、内部の壁を減らし、耐震等級3を確保しながら広いLDKや動線を提案できると説明しています。yamada-denki.jpこの説明を踏まえると、比較時に確かめたいのは、次のような希望がどこまで実現できるかです。

  • キッチンからリビングを見渡せる配置
  • 家族が行き来しやすい回遊動線
  • 壁で細かく区切らないLDK
  • 将来の使い方を考えた部屋の配置

ただし、外周の窓や開口、柱・梁の位置を含め、実現できる間取りは個別の設計によります。希望の間取りを伝え、必要な壁・柱と、変更可能な部分を図面で説明してもらいましょう。

工場生産と現場施工の両方を確認する

公式発表は、パネルの工場製作による品質の安定と、断熱材の事前組み込みを特徴として挙げています。ただし、断熱材の一部は現場で施工するとの注記もあります。

また、床勝ち仕様は、床の下地を先に施工してから壁パネルを配置する手順です。yamada-denki.jp

これらを踏まえ、施工品質については次の説明を求めるとよいでしょう。

  • パネルの取り付けや接合部を誰が検査するか
  • 現場で施工する断熱部分をどう確認するか
  • 壁を閉じる前の施工写真を共有してもらえるか
  • 第三者検査を依頼する場合、いつ実施できるか

工場でつくられる部分と現場で仕上げる部分を把握すると、完成後には見えなくなる箇所の確認方法も整理できます。

「100年相当」「制震ダンパー不要」の説明をどう読む?

接着剤の耐久性と、住宅の保証期間を確認する

公式資料では、使用する接着剤の耐用年数を100年相当と説明しています。報道本文では、促進劣化試験による確認とされています。yamada-denki.jpこれは接着剤の耐久性についての説明です。住宅全体を100年間修繕せずに使えるという保証や、100年間の無償保証を示すものではありません。

契約時には、構造・雨漏り・設備などの保証対象、初期保証期間、延長の条件、必要な点検や有償工事を保証書で確認しましょう。

繰り返し地震への説明は、試験条件まで聞く

同社は、繰り返しの地震に対する耐久性を特徴とし、制震ダンパーを不要とするほどの性能と説明しています。yamada-denki.jp検討する際は、次のように質問すると、説明の根拠を具体的に確認できます。

  1. 繰り返し荷重の試験は、何回・どの程度の変形で行っていますか?
  2. 試験後の耐力や変形の結果を見せてもらえますか?
  3. 壁の試験結果が、提案する住宅の設計にどう反映されていますか?
  4. 制震装置の追加を希望した場合、対応できますか?

過去の木質接着パネル工法の供給・被災実績が紹介される場合も、新しいDANパネルの試験結果と分けて確認すると判断しやすくなります。

DANパネルの費用と、契約前の確認チェックリスト

坪単価より、同じ間取り・仕様での総額を比較する

今回確認した公式発表とDANパネルの商品ページには、採用による統一の追加料金や、条件をそろえた坪単価は掲載されていません。yamada-denki.jp費用を比較するなら、同じ敷地・延床面積・希望の間取りを使い、次の項目をそろえた見積りを依頼しましょう。

比較項目確認する内容
工法・採用範囲DANパネルを使用する部位と、見積りへの反映
耐震性能希望プランの耐震等級、確認方法、評価書の取得費用
断熱仕様窓を含めた仕様、UA値、性能を満たすための追加費用
間取り希望するLDK・開口・動線を実現するための変更費用
施工確認気密測定、検査、施工記録の内容と費用
総額本体、付帯工事、地盤改良、外構、諸費用を含めた金額

「標準で対応できる範囲」と「希望を実現するための追加費用」を書面にしてもらうと、他社との違いが明確になります。

展示場・契約前に確認したいこと

  • 提案商品にDANパネルが含まれ、採用範囲が仕様書に記載されている
  • 希望の間取りについて、耐震等級と確認方法の説明を受けている
  • 住宅性能評価書の取得有無と費用を確認している
  • 建築地の地域区分と、提案プランの断熱計算結果を確認している
  • 窓、屋根・天井、床・基礎を含めた断熱仕様が分かる
  • 気密測定や施工検査の実施内容を確認している
  • 保証対象、期間、延長条件、維持管理費用を確認している
  • 付帯工事や外構を含めた総額で他社と比較している

まとめ

ヤマダホームズのDANパネルは、接着パネル技術を在来軸組に組み合わせ、耐震性・断熱性能・間取りの自由度の両立を目指す工法です。

検討を進めるときは、壁倍率4.9やUA値0.39相当という公表値を、希望の間取りで実現する性能と費用につなげて確認しましょう。

まずは、DANパネルの採用範囲が分かる仕様書、耐震・断熱性能の確認資料、総額の見積りを依頼してください。条件をそろえることで、自分たちの家づくりに合う提案かを判断しやすくなります。

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